スズサンプル

2009年のメゾン・エ・オブジェ出展から13年にはトラノイに出展先を移し、引き続き好調に推移している有松絞りの「SUZUSAN(スズサン)」は今秋冬、定番の大判ストール以外にセーターやタンクトップなどのアイテムにもコレクションを広げました。既存取引先のレクレルールからも受注を得たそうです。

カシミヤ100%のプルオーバー(写真上)は518ユーロ(参考小売価格)。

絞りの状態で銀箔を塗り、購入者自身が解すと絞り柄の銀箔が広がり楽しめるという趣向のタンクトップ(カシミヤ20%・綿80%)は220ユーロです。

また定番のストール(カシミヤ100%)は630ユーロで、赤と青の板締め絞りや雪花絞りなど海外バイヤーには人気があります。

さてスズサンは3月16日まで、伊勢丹新宿店メンズ館1階でイベントを開きます。

有松の絞りは、様々な行程を分業で受け継いでおり、この家族は括る家、この家族は染屋という一家族一技法という仕組みで営まれてきました。スズサンは、その中の最初の行程である「絵刷り」という行程を生業としており、白い生地に型紙を使い水溶性の液で点を刷り、柄の指示を出して次の職人に手渡します。今はビニールシートですが、以前は柿渋を含ませた和紙を使いポンチと金槌で柄に沿って一つ一つ穴を空けていくそうです。今でいうデザインの行程で、染める前にインクを洗い流すために、製品になってしまうと見えない作業ですが、今回は春夏の新作コレクションが店頭に並ぶのに合わせ、絞りの一工程である「絵刷り」の行程を紹介し、来場した人が体験できます。オリジナルの柄、色を選び、世界に一つだけのオリジナルのストールやシャツを作れます。

有松には以前、1万人を超える職人が居たそうですが、今は全体で200人程度まで減ってしまったそうです。貴重な手仕事の世界を堪能してみてはいかがでしょう。

絞りの工程http://www.youtube.com/watch?v=S8rlRFFRrX4

http://www.suzusan.com

スズサンタンクトップ スズサンストール2

スズサンストール1