PR、ショールーム、イベント企画、ポップアップストア、ヒューマンリソースエージェントなどマルチに活躍し、カーレースからラグジュアリーメゾンのイベントまで神出鬼没と驚かれる金髪女子。そんな彼女の八面六臂の活躍を支えてきたのは、持ち前の好奇心とフットワークだったようです。Ⅲ Three(アイスリー) 代表取締役の森谷悠以(もりたにゆい)さんにお聞きしました。
現在、どのような仕事をされているのですか?
メインは、ブランドのPRショールームです。現在扱っているブランドは「julep(ジュレップ)」「Dorry Doll(ドリードール)」「Irie Berry(アイリーベリー)」「andorinha(アンドリーニャ)」など。それから、もう一つの柱はカーレースの「スーパーGT」に絡んで、「IA」というボーカロイドとのコラボレーション企画の仕事です。こちらはCD・DVDの企画やPR、広告代理店のような仕事もしています。その他イベント企画や集客のお手伝いもしており、「ジースターロゥ」渋谷店のイベントではオランダのDJアフロジャック日本初来日を記念して、ブロガーやインフルエンサーを仕込んだり、「ランバン」の125周年パーティーでは、ダンスパフォーマンスの企画を立てました。あとは抱えているブランドさんたちのリミテッドショップを百貨店で運営するなどの企画もしています。レーシングドライバー、横溝直輝のエージェント業務や映画イベント制作なども手掛けています。
julep
Dorry Doll
Irie Berry
andorinha
また月1回、東京・青山の国連大学前で開かれるファーマーズマーケット内の「AOYAMA FOOD FLEA(アオヤマフードフリー)」エリアで「JET SET Market(ジェットセットマーケット)」という名前での展示即売も開設して6ヶ月が経ちました。
ここまでのヒストリーを教えてください
実は、10代の頃からブラックミュージック系のボーカルをしていました。スイス・ローザンヌ近くの高校に通っていたのですが、オーディションに受かって、高校時代から東京とスイスを行き来して仕事を始めていました。卒後は東京に拠点を移し、CMタレントやレコーディングの日々。21歳からはダンサーの仕事も始め、さまざまなアーティストのバックで踊ることもありました。そして昼間、空いている時にファッション販売員の仕事も。それがファッション業界との出会いでした。
タレントやダンサーなどはオーディションを通じて「選ばれる」仕事でしたが、その選ばれるという感覚に嫌気がさしていた時に、とあるアパレルのプレスとして本格的にファッションの仕事を始めました。その後、OEMや企画のサポート、イベントなどの仕事も任されるようになり、随分と勉強になりました。そんな傍ら、昼間にご飯を食べられるようなクラブイベントができないものかとハコに掛け合って、自らイベントを開催しました。
もともと音楽畑だったこともあり、そんな試みの中から音楽とファッションの繋がりを実践していったのかなと思います。
そして芽生えてきた独立への気持ちを抑えられず、2010年11月に3ブランドほどのPRエージェントとして友人と会社を設立しました。
そして設立してすぐの翌年3月、東日本大震災。事業継続もままならない中、一旦実家の京都へ戻り、6月には抱えているブランドの展示会を大阪で開き、なんとか2～3件の受注を得たり、藤井大丸での催事が決まったり、少しずつ持ち直していきました。
その後、IAの仕事を通じてスーパーGTの仕事へと広がっていったり、その繋がりでレーサーのエージェント業務を始めたり、楽しいと思った事を仕事にしたいと続けてきています。
自身の仕事に対するスタンスは?
みんながやって良かったねと言ってくれる事が大切だと思っています。私自身は、会社のメモリーを作っていかないと意味が無いと思いながら、日々やっていますが、一番は「アイスリーと一緒に仕事したい」と言ってもらえるようになることですね。現在４人で回していますが、質の高いわくわくする仕事をして、一人一人の生み出す価値が高くなるように、みんなでしっかり作っていきたいと思っています。
それ程ビジョンは明確ではないのですが、「あそこにお願いしたら良かったね」と言われる仕事を続けていく事が、何となくなりたい像なのかなと思っています。
スイスの高校に通いながら、オーディションを受けるガッツ、震災後でも必死でビジネスを継続したチカラ。まさにバイタリティーと好奇心、行動力が生んだネットワークが彼女の大きなリソースになっているようです。
- 投稿タグ
- andorinha, Dorry Doll, Irie Berry, JET SET Market, julep, Ⅲ Three, アイスリー, ファーマーズマーケット, ランバン, 森谷 悠以
