2回目となるヘリテージ系ブランドを集めた「CLUTCH COLLECTION YOKOHAMA SHOW(クラッチ・コレクション・ヨコハマ・ショー)」が10月27~29日、横浜の大さん橋ホールで開かれました。このような欧米のバイヤーが確実に来場する合同展は、稀有な存在です。同展を主催する枻出版社・常務取締役の松島睦さんに話を聞きました。
欧米の展示会にブースを出展していますが。
プロモーションとして3年ほど行ってきました。ニューヨーク、ラスベガス、ロンドン、パリ、ベルリンと。この展示会を立ち上げるつもりで実施してきました。雑誌をどれだけ売ったところで、ペイしません。
10月末というのは遅くないですか?
国内市場やアジアのマーケットですと、時期が遅くても大丈夫です。ただ出展する海外ブランドにとっては遅いので、ここがやや減ってきています。しかし、この展示会を定着させて、ここで買うようにさせていく事が使命だと思っています。
規模感は、このくらいを維持されますか?
5月末の初回とほぼ同じで、約80社120ブランドです。国内ブランドが半分、海外ブランドのエージェントが3割、海外からの直接出展が2割です。春夏物が弱いメーカーは年1回出展するところもあります。来場は国内対海外が6:4。欧州からの来場が多いのはロンドンの雑誌『men’s file(メンズファイル)』を年2回、共同編集し、弊社から出版している点が奏功しているかと思います。
何れにしてもクラッチマガジンがベースですから、ヘリテージ系から踏み出す訳にはいきません。雑誌のコンセプトもぶれてしまいますから。極端に増える事も減る事もありません。とは言え、そろそろキャパオーバーなので近くにサテライトの会場を作るかもしれませんね。
海外進出については?
ベルリンの展示会「SELVEDGE RUN(セルビッチラン)」のオーガナイザー、Andreas BECKER(アンドレアス・ベッカー)さんと常設ショールームをベルリンに作る話を進めています。
パリの「カプセル・オム」や隆盛を誇った「ブレッド&バター・ベルリン」で、よく雑誌『CLUTCH MAGAZINE』のブースを見かけていましたが、まさか3年後の展示会開催を見越しての出展だったとは、思わず脱帽です。しかし、媒体がその影響力を生かして展示会ビジネスで更なるサポートを行なう手法は、私自身、前職での経験でも実感しているところです。問題は狭かろうが広かろうが、その業界の役に立ち続けることが肝要。ぶれずに続けられることを願います。
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- CLUTCH COLLECTION, クラッチ, 松島睦, 枻出版社