©copyright direzione del musei-governatorato s.c.v

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年間500万人もの来館者を迎えるヴァチカン美術館。ヴァチカン市国に入って右手に回り込むと美術館の入口があります。中庭のカフェやミュージアムショップはモダンな造りですが、中に一歩踏み入れた途端に中世の建物の荘厳さに圧倒されます。そして「ラオコーン群像」「ベルヴェデーレのトルソ」など古代彫刻たちの勇ましさに導かれ、辿り着いた先に広がる空間に誰もが畏怖の念を感じるでしょう。そこがシスティーナ礼拝堂です。

さて、美術館を追体験する映画が目白押しの昨今、本作の最大の特徴は、4K3Dによる圧巻のリアル映像です。特にミケランジェロによるシスティーナ礼拝堂の「天井画」や「最後の審判」は、実際に見た時に感じるトリックアートやトロンプルイユのような立体感が3Dメガネを通じて臨場感とともに蘇りました。また天井画を描く際に、滴り落ちてくる絵具と格闘した老年のミケランジェロを想像させてくれるナレーションも名脇役と言えます。これを担ったのは『世界の車窓から』の石丸謙二郎。

技術の進歩によって、たったの66分でローマの観光名所の真髄に連れて行ってくれる。何ともお手軽で有難い事です。実物を観た人も、これから観ようと思っている人も、観に行く予定は無いけれども芸術好きの人にも一見の価値ある作品です。2月28日よりシネスイッチ銀座ほか全国劇場で3D/2D公開予定。

http://vatican4k3d.com

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