Photo: Jack English © 2014 Gravier Productions, Inc.

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ウディ・アレンの最近印象に残った作品は何と言っても『ミッドナイト・イン・パリ』。非現実の世界へと誘い、様々なクリエイター達の饗宴に、同窓会にでも来たような興奮を覚えたものですが、本作は打って変わって、超現実の世界。つまりは現実なのだけれど、現実を超えた話としてストーリーが展開します。前作が1920年代だったのに対し、本作は1928年代の南仏が舞台。どちらにしても懐かしいクラッシックカーや衣裳は、そのジャンルからの視点だけでも楽しめる作品に仕上がっています。

さて、ストーリーはというと、超常現象など全く信じない科学至上主義者の中国人風有名マジシャン、ウェイ・スン・リーことスタンリー・クロフォード(コリン・ファース)、は、古い友人から南仏のブルジョア家に入り込み、母親と息子を虜にする美しい娘で不思議な透視力を持つ占い師、ソフィ・ベイカーの嘘を暴いてほしいと依頼されます。しかし、スタンリーの仕事や誰も知らないはずの過去の出来事、家系の暗部まで次々と言い当てていくソフィ。しかもキュートで可愛すぎるエマ・ストーンが演じているものだから、尚更、恋の予感が高まります。結果、彼女と接していくうちにスタンリーの猜疑的でニヒルな性格まで徐々に変化していってしまいます。しかし、彼女にプロポーズするブルジョア息子の攻勢を前に、果たしてどちらを選ぶのか?はたまたミイラ取りがミイラになるのか?

最後まで気の抜けないコメディーラブストーリーとなっています。

4月11日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー、Bunkamura ル・シネマ他、全国公開予定。

http://magicinmoonlight.jp

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