メイン(軽)

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韓国の田舎に左遷されてやって来たキャリア女性警官のヨンナム。どこかに影がある物静かな役柄を、日本映画『リンダ、リンダ、リンダ』『空気人形』で主役を担ったペ・ドゥナが演じました。

ある日、母親が蒸発し、継父、ヨンハのもとに残された14歳の少女、ドヒと出会います。ヨンハは酒に任せて、ドヒに暴力を振るう毎日。ともに暮らすヨンハの母親も、ドヒに対して辛く当たる毎日でした。

そんな状況を見かね、夏休みの間だけ、ドヒを自宅に保護することになったヨンナム。二人の心の交流は、暴力から逃れてきたドヒにとっても、ソウルから追い出されたヨンナムにとっても癒されるものでした。

この若者が少ない村で、村人たちは貴重な働き手でもあるヨンハに対して、振る舞いが多少悪くても、見て見ぬ振りをしてきていました。しかしヨンハは、外国人の不法就労、虐待、そしてドヒへの暴力など、ことごとく警察署長であるヨンナムと対立します。ヨンナムのことを良く思わないヨンハは、彼女の過去を知り、それを利用して陥れようと画策します。これに対してドヒは、思いもよらぬ行動に。果たして私(ヨンナム)と少女(ドヒ)の運命は如何に。

過疎化、少子化、アルコール依存症、同性愛、児童虐待、不法滞在・就労など今日的な社会問題を織り交ぜながら、静かなタッチで描く本作は、2014年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品され、チョン・ジュリ監督はオリジナル脚本のデビュー作で選ばれるという快挙でした。女性監督ならではの細やかな演出と機微をうがつ作品に仕上がっています。

5月1日よりユーロスペース、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー。

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