アトリエの中田龍三さん

アトリエの中田龍三さん

パリ絡みでファッションの仕事をしている人の間では、知らない人はまず居ない。それが中田龍三さん。1981年に渡仏し、ウンガロなどのメゾンを経て、現在「リュウゾウ・ナカタ・パリ」というデニムとリビンググッズのブランドを販売しています。無類のブルゴーニュワイン好きでも有名ですが、そんな彼の半生を聞き出してみました。

ファッションの道に進もうと思ったきっかけは?

父はテレビマン、母はフランスから買ってきた糸でレース編みをしていたので、比較的上品なものばかり着せられていました。そんな環境だったので、中学時代にはスタイル画も書いていましたし、リメークもしてましたよ。でも「ジーンズは固くて汚い」と一切許してくれなかったんです。その反動かな?デニムをやっているのは。兎に角パリに行きたかったので、「卒後、渡仏の伝手がある」という日仏ファッションアカデミー専門学校に行き、19歳で渡仏しました。

いきなり渡仏ですか?

そうです。テッドラピドスの息子のブランドでトワリストとして働く傍ら、レストランでもギャルソンをしていましたが、ある日、クロードモンタナが現れたので、思い切ってデザイン画を見せました。そうしたら、「明日からアトリエに来い」と言われ契約。その後84年にエマニュエル・ウンガロに入社し、クチュール担当デザイナーになって年間3000枚のデザイン画を起こしていました。

デニムに至った経緯は?

ウンガロを2001年に退職し、しばらく南仏でバカンスしながら趣味の油絵をキャンバスではなく自分のデニムに書いてみたりしました。それを見た大阪のショップから「売ってほしい」と言われ、ビジネスになり始めました。その後、パリに戻ってから石などを付けるようになりました。ザ・ギンザやオペーク、エストネーションなどが買い付けてくれるようになり、会社を設立して今に至っています。
リュウゾウナカタ2

リュウゾウナカタ3

リュウゾウナカタ1

最近はリビング雑貨まで広げているそうですが。

自分がワイン好きなので、その派生からワインサック、コースター、ポーチ、テーブルクロス、ランチョンマットまで広げています。それからパジャマやガウン、ジャージー素材のルームウエアなども。この辺の商品は10月23~29日に三越本店5Fで販売会をします。

フランス伝統のシャンティーレースやスワロフスキーを施したエレガントなデニム「ビジュー・デニム」は、全てがパリのアトリエで、手作業で作られるそうです。
オーダー会・サンプル即売が10月31日~11月2日、六本木のリッツカールトンホテルで開かれます。

http://www.ryuzo-nakata.com