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2014年6月・パリのマン

パリの合同展MAN/WOMAN(マン・ウーマン)が東京で開催してきたメンズ合同展「マン東京」の今年7月の開催を中止すると昨日発表した。
明治記念館、代々木第二体育館と2回開催してきたが、欧州からの出展者にとって、すぐにはオーダーに繋がらない点や日本の出展者においては、サンプルアップが間に合わないなどが理由となって出展者確保がままならなかったようだ。
海外の展示会が日本に上陸したケースは、かつていくつもあった。
米国のd&a、フランスのワークショップなど、いずれも複数回行った後に撤退している。現在続いているのは、モードインフランスやモーダイタリアなど国の公的機関が絡んだホテルでの展示会のみで、私的な展示会オーガナイザーが主宰するものは唯一、パリの子供服展のプレイタイムのみとなった。
しかし、展示会そのものの魅力が全く無くなったわけではない。
勢いのあるカプセルやリバティー、そしてトラノイなどが、購買力のある魅力的な東京市場を視野に入れてくる可能性は決して少なくはない。またマンもレディス展のウーマン東京の開催を諦めた訳ではないだろう。
従来の卸販売を基調としたトレードビジネスの在り方が、ECやSPAの進展で大きく変化していることは否定できないが、一方でより差別化された品揃えを目指して卸ビジネスの在り方の変化も必然的に起こってくるはずだ。
その答えがショールームなのか、エージェントなのか、はたまたITを使ったバーチャルトレードショーなのか。あるいはもっとアナログな取り組みなのかもしれない。
そのパラダイムシフトの有り様を捉えたトレードショーの変化の兆しを見逃してはならないと思う。
私自身は、かつてパリのランデブー展オーガナイザーの一人だったマンの主催者とは、繊研新聞パリ支局長時代から交流があり、展示会立ち上げ以降も取材を通じて意見も交換してきた。引き続き、彼らの展望を聞きつつ、他の展示会主催者の東京市場への熱い思いも聞き取りながら、彼らから見る日本のファッションビジネスに対する見解やアプローチを報道していきたいと思う。
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