クロワッサンで朝食を

老母の介護から解放されたエストニア在住の壮年女性が、パリの裕福な独居老婆の家政婦として雇われる。
スーパーで買ってきたクロワッサンには手を付けず、「プラスチックだわ」と罵る。

雇い主は、そんな頑なな老婆に世話になったというカフェの店主。彼は老婆のかつての愛人だった。
そんな老婆とエストニア人家政婦との間にも変化の兆しが…。
老婆役には、老いてもなお、かくしゃくとしたジャンヌ・モロー。
自らのシャネルのジャケットや本人所有のジュエリーに身を包んで、登場する。
ラストシーンはフランス映画らしく、結末は観た人の想像に任せる手法だ。
ただ、家政婦の憧れの街は、間違いなく彼女の立ち居振舞いからファッションまで、すべてを変えてしまった。

まさに魔力の潜んだ街、パリそのものだった。

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