ⓒ2012 LOVELACE PRODUCTIONS, INC.

ⓒ2012 LOVELACE PRODUCTIONS, INC.

アメリカのポルノ映画史上、最もヒットした作品『ディープ・スロート』が公開されたのが1972年。アダルト向けだけでなく、一般の映画館でも上映されたため、普段はポルノ映画を観る機会がなかった女性客たちも映画館へ殺到し、『ニューヨーク・タイムズ』紙が「ポルノ・シック(おしゃれポルノ・ブーム)」と報道するほどの一大社会現象となったそうです。本作でアマンダ・セイフライドが演じるのは『ディープ・スロート』の主演女優、リンダ・ラヴレース。70年代アメリカの解放的な気分の中、「セックス革命のシンボル」と呼ばれた彼女は、当時の「プレイボーイ」誌編集長、ヒュー・へフナーほか名だたるセレブ達と親交を結ぶなど、巨額の富と華麗なるスターダムを手にしたと誰もが思っていました。

ところが公開から6年後、ラヴレースは「衝撃の事実」を告白するために、自伝本を書くことを決意します。フロリダの小さな町に住んでいた、ごく普通の女の子だった彼女は、一体なぜポルノ女優となり、その後女性運動活動家になったのか。そして制作の裏側で「本当に起こっていたこと」とは。

華やかな音楽やファッションでポップに彩られた「70年代アメリカ」と、その象徴的なアイコンだった「伝説のポルノ女優」リンダ・ラヴレースの光と影。愛憎が倒錯する中、彼女の求めた愛と自由、そして波乱万丈な人生の帰結は、厳格な家庭教育の脆さを伝えているように感じられました。しかし人は常に成長し、変化していくものだという事も含め、希望を感じさせる作品に仕上がっています。

3月1日からヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー予定。

http://lovelace-movie.net 

ラヴレース:サブ2(軽) ラヴレース:サブ1(軽)