© 2013 RECTANGLE PRODUCTIONS - WILD BUNCH - FRANCE 3 CINEMA

© 2013 RECTANGLE PRODUCTIONS – WILD BUNCH – FRANCE 3 CINEMA

ブルゴーニュ地方、白ワイン産地で有名なシャブリの近くにある小さな田舎町トネールが舞台の話です。パリで少しだけ売れたものの、最近はパッとしないミュージシャン、マクシムは、故郷トネールの父親の元に帰ってきます。そんな彼を取材する若い地元紙の女性記者、メロディ。ワイナリー取材に付き合うなどしているうちに親しい仲になるが、どこかぎこちない二人。一方、自由奔放に独り身を楽しむ老親に対してマクシムのわだかまりが存在します。それは亡き母と父の関係への不信感。メロディと楽しく過ごした短い日々にも、ぷっつりと結末が訪れます。週末を境にメロディと連絡がつかなくなり、その影には別れたはずの元カレの気配が漂う。そして年の差を「ロリコン」と揶揄し、別れを迫るメールがマクシムの元に届きます。嘆き崩れる彼。しかし、その後思いも掛けない恐ろしい行動に出てしまうのです。

「歳の差」「老い」を「恋=心の持ちよう」がそれをどう化学変化させるのか?

人間関係が人に与えるマジック、田舎の景色の美しさとどこかアンニュイな雰囲気を楽しみながら迎える物憂げな地方都市の気分を反映するかのようなラストシーン。フランス映画独特の「結末はあなた次第」という終わり方は相変わらずですが、それがフランス映画ならではの楽しみ方かもしれません。

10月25日よりユーロスペースほか全国順次公開予定。

http://tonnerre-movie.com

やさしい人sub1