KTCグループは2015年1月1日、フォワード・アパレル・カンパニーにグループ名を変更します。傘下の兼松繊維はフォワード・アパレル・トレーディング、フェニックスインターナショナルはフォワード・アパレル・リミテッドに社名変更します。「サイドスロープ」で海外販売を行っているアップヒルはリミテッドへの吸収となります。代表取締役社長には引き続き長ケ部良一氏が就任します。
また新規にメンズ・レディスのオリジナルブランドの開発とインポートブランドの導入などブランドビジネスを強化していく予定です。
オリジナルブランドにはイエリデザインプロダクツの手塚浩二代表取締役をプロデューサーに迎えました。メンズの「Erewhon(エレホン)」は30~40代狙いのクールでダンディーなブランドに、レディスの「stayA(ステイアー)」は同世代のキャリアブランド、「stayC(ステイシー)」はエイジレスでややカジュアルなコンテンポラリーブランドとして、2015-16年秋冬からスタートします。エレホンのデザインは「ファクトタム」の有働幸司、レディスはイエリデザインチームが担当。2015年3月24~26日に表参道ヒルズで個展を開催する予定です。販路はメンズが百貨店、セレクトショップなど。レディスはそれらに加えて郊外SCなどもターゲットにしています。
インポートブランドは米国のスキーウェア「SPYDER(スパイダー)」とオーストラリアのスポーツ・コンプレッションウェア「2XU(トゥータイムズユー)」の2ブランドを15-16年秋冬から導入。2015年1月20~29日に東京オフィスで個展を、また2月17~19日のインタースタイルにも出展する予定です。
長ケ部社長は昨今言われるOBM(オウンブランドマニュファクチャラー)について、「そう言われ始める前から考えてきましたが、新聞に出て、皆そう考えているのだなとびっくりしました。バリューの無い会社は評価されません。そういう意味では自社ブランドを作っていくしかないと考えています。誰と組めば上手く行くのかを検証してきて、手塚社長と1年間話し合ってきました。」と語りました。
また手塚社長は今後の展開として「ハンディキャッパーの為の軽くてポップなブランドも開発したい」とフォワード・アパレルのスケールメリットとネットワークを活用したビジネス展開の抱負を語りました。このことは香港のフォングループ傘下というメリット、すなわち世界規模での生産・流通・小売りのネットワークを享受できるという意味でも大きな価値があります。
OEM・ODMからOBMへという流れが加速した2014年。商社OEMビジネスの新たな方向性を求めて、各社の知恵とネットワークの競い合いの号砲が鳴り響いたようです。
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